予想を超えて、大勢の市民の方がいらっしゃいました。講演1時間前から、受講者がいらっしゃり、みなさん最前列からお座りになり、私達実行部の座るところがなくなりそうでした。当日受講者が、50人近くいらっしゃり総実数150名となり120名の会場が立ち見の出るじょうたいでした。
演者の方は、栃木市で糖尿病専門医の高田良久先生。
日本大学歯学部細菌学教授 落合邦康先生です。
落合邦康教授によれば、”寿命とは、体の常在菌と共存できる期間をいう”とのことです。
体の中で一番多く菌の生息するのは大腸で、糞便の中の細菌数は、糞便1g中に約10兆個、口の中は、1兆個です。しかしその菌の密度は、口腔内の方が圧倒的に高いです。口腔内の細菌(歯周病菌)が、糖尿病、動脈硬化、肺炎の原因となり、さらに早産とも深く関わっていることが解ってきました。
現在、死因1位は、ガンですが「ガンで亡くなる方はいません」なぜでしょう?ガン細胞が体内に転移する前に免疫力が低下し、肺炎や菌血症によってなくなります。その原因菌は、常在菌です。つまり体の免疫力が正常で、侵入した常在菌を排除できている間は、健康でいられるということです。それが寿命です。そのため、口腔内の菌の数が、少ない方が良いに越したことなくメインテナンスが、大切です。
最後の30分先生の講座で研究されていることを話されました。とても、驚き、今日の一番の収穫でした。それは、歯周病菌と腸内細菌、膣内細菌は、親戚同士でありこれらの細菌の産生する酪酸は、エイズウイルスを一気に増殖させ、また、EBウイルスの繁殖にも手助けするとのことです。また、これら、酪酸産生菌は、ガン細胞を動かす=転移させる作用があるとのことです。そのため歯周病患者にガンが多い原因の1つと考え研究されているとのことです。糖尿病と歯周病からエイズ、ガンへと話が広がりました。詳しくは、日大歯学部細菌学教室のホ-ムペ-ジをご覧ください。http://www.dent.nihon-u.ac.jp/bact/page005.html